番町藝術研究所

ご挨拶

古美術の伝承に関わるいくつかの事業を考える際の前提として、日本の美術史の特異性を指摘して置かなければならない。

美術史がそれぞれの時代の創作者の歴史であることは自明であるにしても、日本の美術史の中では夙に享受者の存在に注視し、享受者の歴史が美術史の中で占める割合の大なることである。
東山時代の同朋衆の存在はその顕著な一例である。
享受者あって、次の創作者が出現する。

個々の美術品がどのような状況の中で製作されたものであるか。
それが製作された時代の中で、或いはその分野の通時性の中で、いかなる処に位置付けられうるものであるかを明らかにし、其の作品が次の時代にどのような批評を承けて次なる作品を生みだす契機となったか。
そうした考察は享受者の歴史にも及ぶべきものである。

古来、時代によって強弱、濃淡の違いはあっても、大陸の文化の影響を常に受けながら、自ずからの酵母が発酵するように日本の美術は独自の花を咲かせて来た。
この麗しき歴史の中の一点一点の作品の研究、その優品の次代への継承を全うすることを私共の研究所の基本的な目的とする。

所在地

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番町會所

〒102-0076 東京都千代田区五番町12-13


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